黒毛和牛のなかでも、トップクラスの位置づけである“神戸ビーフ®”。(以下、“神戸牛”と表記)
『Currytion(カレーション)』でも、銀座の名店が監修したカレーや、TVで紹介されたものなど、神戸牛をウリにしたレトルトカレーをいくつかご紹介してきました。
そして今回、筆者が食レポを担当することになったのは、ビーフをふんだんに使った『神戸カレー』。
「おっ!神戸牛を使ったカレーか。やった!」と胸が高鳴りました。
が……
■「神戸×ビーフ」でも、「神戸ビーフ」ではない
パッケージ裏面をよく見てみると「神戸ビーフのルーツ 但馬牛たっぷり」と書かれているではありませんか。
「神戸牛ではないんかい!」と思わず落胆してしまいました。神戸要素はどこにあるんでしょう。
■実は「神戸」と関係があった?
ところで、皆さんは神戸牛と但馬牛の関係をご存知でしょうか。
実は、もとをたどるとこの2種は同じ系統。
そもそも上等な和牛である但馬牛のなかから、“選びに選び抜かれたエリート中のエリート”、それが神戸牛なのです。
ちなみに神戸牛を名乗ることができる但馬牛の条件は、以下のとおりです。
(1)未経産牛 or 去勢牛
(2)歩留・肉質等級が「A」「B」4等級以上
(3)肉質等級が脂肪交雑のBMS値No.6以上
(4)枝肉重量は雌が230kg以上470kg以下、去勢雄は260kg以上から470kg以下
条件を列記してみましたが、非常に厳しいということは素人でもなんとなくわかります。
■とはいえ但馬牛だって、エリートなんです。
それでも但馬牛だって、優れた伝統と決闘をもつ立派なエリート牛。
その起源は古く、平安時代に編纂された『続日本紀』ですでに、「耕運、輓用、食用に適す」と紹介されています。
伝統を守り、他府県牛との交配を避けながら改良を重ねたのが但馬牛です。
松坂牛や近江牛など、あらゆるブランド和牛は但馬牛の血を引いているそう。まさにブランド和牛のルーツともいえる和牛なんですよ。
■但馬牛入り「神戸カレー」の実力は?
というわけで、気を取り直して、その但馬牛が使用された「神戸カレー」のレビューをしていきたいと思います!
盛りつけてみました。見た目はいたって普通のカレーです。
具材をさぐってみると、適度なサイズの但馬牛をいくつか発見しました。やはり、お肉の大きいレトルトカレーは少し得した気分になりますね!
早速食べてみると、和牛らしい旨みはそのままに、しっかりとした歯ごたえもあって美味しいです。
中辛と表示してあるとおり、ルーは甘すぎず辛すぎず、ちょうどよい辛さです。完食までスプーンが止まりませんでした!
■総評
味 ★★★☆☆
辛さ ★★★☆☆
神戸っぽさ ★☆☆☆☆
もし「神戸“牛”カレー」として差し出されても気づかなかったんじゃないかと思うくらい、但馬牛のカレーは美味しかったです。
神戸牛カレー界隈は激戦区。そのなかでも、食べ応えと高級感のバランスがよい「神戸カレー」には、ぜひ頑張っていただきたいものです。
【参考】
【やっぱり「神戸牛」カレーが気になるなら】
※ 銀座の名店が作る渾身の一杯…にくいち「神戸牛カレー」の味やいかに
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