今回、筆者がご紹介するのは、明治43年、大阪・難波に西洋料理店として創業した『自由軒』の『具材たっぷり牛スジカレー』です。
自由軒は、日本全国から看板メニュー『名物カレー』を求め、多くの人が来店するカレーの名店。
創業当時、自由軒には、ご飯を保温できる炊飯器などの設備はなく、熱々のカレーを出すことはできなかったそう。そんな状況下で、「いつもお客様に美味しいカレーを食べていただきたい」という想いのもと、冷めてしまったご飯を、フライパンで熱いカレーと混ぜ合わせてできたのが、今もなお人気を集める「名物カレー」なのです。
残念ながら今回ご紹介するのは、この「名物カレー」ではなく、自由軒がこれまた別に、牛スジと玉ねぎをたっぷり使い、カレールーのブレンドにもこだわって作った「具材たっぷり牛スジカレー」。
カレーの名店が作ったこだわりのカレー。胸の高鳴りが止まりません。
■パッケージの主張がとにかく激しい
まずはパッケージ。
大阪らしいというか、なんといいますか、騒々しい(笑)。
赤と黄色でとにかく派手! 文字のフォントも“ドーンッ”“ジャジャジャジャーン”という感じで、主張が激しい!
パッケージ裏面では、「名物カレー」の歴史やら、この「具材たっぷり牛スジカレー」へのこだわりやらがツラツラと語られており、さらに若女将じゅん子さんのイラストまで描かれています! とにかくアピールの量がものすごい!
筆者、こういう感じ嫌いじゃありません。
パッケージから袋を取り出してみると、
「おっ! ずっしり重い!」。
お肉をメインアピールポイントにしたこの手のカレーにありがちな、
「チッ、肉なんて全然入ってねーじゃねーか(憤慨)」
という感じがまったくありません。これは期待できます。
■時間差で感じる「辛味」に気をつけろ!
お鍋で湯煎グツグツ……待つこと5分。ご飯の上にカレーをよそいます。
ジャジャジャジャーン(パッケージ風)!
すごく輝いています……(惚れ惚れ)。
「こ、こんなにサービスしちゃっていいの!? 」ってくらい盛りだくさんの牛スジ。みじん切り玉ねぎはキラキラ光り、カレールウも美しい色で輝きを放ち、ほどよいトロトロ感がこれまた心地よい。
いざ実食!
「んんんんんん~~~!美味しい~~~~~! 牛スジがちょうどいい弾力で、うま味もジュワワワ~~~、んもぉ!最高ッ☆」
と、幸せな気持ちになった1.5秒後。
!?
「辛ッ!!!!(驚愕)」
辛いもの好きな筆者はノープロブレムだったのですが、辛いものが苦手な方が食べきるのは大変だろうなという辛さが、容赦なく口の中を襲ってきました。
すっかり忘れていましたが、たしかにパッケージ表面に、結構な太文字で「★★★★☆ 4辛」と書いてありました。時間差攻撃には注意が必要ですね。
牛スジのうま味、カレールウのほどよいピリッと感、そして玉ねぎの甘味。「具材たっぷり牛スジカレー」は、レトルトカレーのレベルを超越した、本当に本当に美味しいカレーでした。ありがとうございました。
■総評
味 ★★★★★
辛さ ★★★★☆
期待を裏切らない度 ★★★★★
食後もしばらくはお口の中が辛かったので、井村屋の『あずきバー』でお口直し。カレーとあずき、想像以上に合う(新発見)!
【今日のひと言】
大阪難波本店の自由軒で「名物カレー」も食べてみたいなぁ(会社経費で、出張行かせてくれないかなー)。