2018年は、往年の人気アニメが次々とリメイクされ、業界を多いに沸かせた年だった。
その一つとして、『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメ第6期が2018年1月から始まったことも見逃せない。
ゲゲゲの鬼太郎といえば、故・水木しげる先生の漫画が原作で、1968年の第1期放送を皮切りに今まで愛されてきた国民的アニメである。当然、アニメ界隈は大いに盛り上がっていた。
■アニメ第6期・猫娘のキャラクターデザインが話題に
放送決定の発表以来、放送期間や声優が発表されるたびに話題となっていたが、とりわけ世間を賑わせたのが、ゲゲゲの鬼太郎でヒロイン的役割を担う『猫娘』のキャラクターデザインだった。
それがこちらである。

そう、なにを隠そう非常に“えちえち”なのだ。
猫娘は400年生きた猫が人間の娘に化けているという設定。筆者の記憶ではオカッパ頭で垢抜けない女子小学生の姿をしていたのだが……。ちなみに下図が、筆者が幼少期観ていた「ゲゲゲの鬼太郎」の猫娘(4期:1996~1998年)である。

それがどうだろうか。
赤いスカートとリボンはそのままに、華奢な身体と、それを強調させるハイヒール。
8頭身はあろうかというスタイルの良さに加え、胸は程よく膨らみ、腰回りにいたっては女子小学生とは思えないような発育をしている。
大腿の7割以上を露わにし、あわや中が見えてしまうのではないかと思わず目を覆い隠したくなるほど短いスカート丈。
首元に光る赤いチョーカーは、何者かの所有物であるアピールかと邪推してしまうようなセクシーさを秘める。
チャームポイントであるオカッパ頭は見る影もなく、男ウケを狙った前髪残しのポニーテール。ご自慢の髪型と共に魂まで売ってしまったのだろうか。
筆者が知っている猫娘はこんなものではなかった。

もっとこう、ツリ目に団子っ鼻、可愛げのかけらのない姿だった。人ならざる姿だからこそ、恐怖を感じたものだ。
■何が猫娘のキャラデザを変えてしまったのか
事実、この猫娘の新デザインには賛否両論あった。
「改悪だ!」「おれたちの猫娘を返せ!」「今までどおりちゃんと敵妖怪と戦うんだろうな!」「傷付いて助けを求める6期猫娘が見たい!」「風邪を引いてボーっとしている6期猫娘ちゃんを介抱してあげたい!」などだ。
特に最後の意見には強く首を縦に振らざるを得ない。
では、一体どの層がターゲットなのか。
それを紐解くには、2018年の“アニメリメイクラッシュ”がヒントとなる。
2018年は『キャプテン翼』や『銀河英雄伝説』、『ルパン三世』など、数々の名作アニメがリメイクされた年でもある。
それぞれの初回放送年次を見てみると、以下の通りである。
・キャプテン翼→1981~1988年
・銀河英雄伝説→1988~2000年
・ルパン三世 →1971~1985年
そう、今年リメイクされたこれらの作品は、ほぼ同時期に初回放送されている。
仮に上記年次の中間地点である1985年に10歳だった男の子がすくすく成長していったとすれば、今年で43歳。これは団塊ジュニアと呼ばれる世代で、現在60代後半の団塊世代の次に人口が多い世代である。

母数が多い団塊世代、ジュニア世代をターゲットとするのはマーケティング戦略として定石であるが、年々テレビ視聴人口が減少しているなか、マネタイズに四苦八苦しているアニメビジネスのマーケティング的にもこれは妥当といえる。
■6期猫娘がかわいい理由、それは…
ではなぜ、6期猫娘のキャラデザはこれほどにまでえちえちなのだろう。
その答えは過去の猫娘のキャラデザ遷移から考察することができる。
アニメ第1期、4期、6期のキャラデザは既に本記事で紹介しているので割愛。
以下が第2期(1971~1972年)の猫娘である。

カラーになり、リボンを付けるなど女の子らしさは出てきたものの、まだまだあどけなさが残る。
そして次が問題の3期。

お分かりだろうか。
1期、2期の猫娘にはなかった“胸の膨らみ”が、3期猫娘では描かれていることを(ポーズは謎)。
それまでの猫娘はどちらかというと「幼女」として描かれてきたのだが、3期猫娘からは「少女」として描かれている。
3期の放送期間は1985年~1988年、団塊ジュニア世代が視聴していた世代として説明がつく。
猫娘で性を知った団塊ジュニア世代が、30年経った今、猫娘に性を見出す……これこそ“Japanese hentai”である。惨めだ。吐き気すら覚える。
■6期猫娘は、あの名作アニメのヒロイン似?
そして団塊ジュニア世代は、猫娘のあとにも再度“hentai”の転機を与えられている。
改めてもう一度、6期猫娘を見てみよう。

この線の細さ、ツンとした顔つき、何かを思い出さないだろうか。
……そう、筆のタッチが『新世紀エヴァンゲリオン』に似ているのである。
新世紀エヴァンゲリオンの初回放送は1995年。おや、団塊ジュニア世代とズレているではないかと思ったがそうではない。
当時のアニメは基本的に子供向けで、10代に向けてつくられていた。
しかし、エヴァは20代をターゲットにつくられたのだそうだ。
1995年に20歳、今年43歳……そういうことである。
3期猫娘ではソワソワする程度だったろうが、レ○やア○カで確かに自らのリビドーを感じたのだろう。団塊ジュニア世代は“hentai”世代といっても過言ではないのだ(筆者の見解です)。
■気を取り直してゲゲゲの鬼太郎・妖怪カレーを食レポ
さて、前置きが非常に長くなりましたが、『Currytion(カレーション)』はレトルトカレーを実食し、レポートするサイト。
今回、『ゲゲゲの鬼太郎・妖怪ファミリーカレー』をレビューすることになったので、前章のような長々とした考察を述べましたが、ここは切り替えてこのカレーを楽しんでまいりたいと思います!

パッケージは原作のキャラクターデザイン。
これこれ、この不気味さが妖怪の妖怪たる所以ですよね。
■いざ盛り付け

『目玉おやじ』風に盛りつけ。妖怪カレーはこうじゃないと。
■ゲゲゲの鬼太郎・レトルトカレーの味
妖怪ファミリーカレーということで子供にも優しい味付けになっているかと思っていましたが、ピリッと大人向けの辛さがありました。「妖怪・ファミリーカレー」ではなく「妖怪ファミリー・カレー」だったんです。
辛い。そこそこ辛い。食べた瞬間ではなく、2,3秒後に遅れて辛さがやってきます。
だがそれがいい。
鳥取和牛のコクも相まってスプーンが止まりません。ぐんぐん食べ進めます。

ごちそうさまでした!非常に美味しかったです!
■総評
カレーの味 ★★★★★
辛さ ★★★☆☆
第6期猫娘たんの太もも ★★★★★
鳥取和牛なんて聞いたことがなかったので、正直期待していなかったのですが、ルーの中にゼラチン質の旨味のかたまりのようなものがあり、それがめちゃくちゃ美味しかったです!
ゲゲゲの鬼太郎・妖怪カレー、侮るなかれ……!
【画像・参考】
※アイキャッチ: 東映アニメーション『ゲゲゲの鬼太郎』
以下、本文内
※1・7 東映アニメーション『ゲゲゲの鬼太郎』-キャラクター
※2 東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル【公式】ゲゲゲの鬼太郎(第2期) 第1話「妖怪復活」
※3 dailymotion-ゲゲゲの鬼太郎(1期) 第20話「猫娘とねずみ男」
※5 東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル【公式】ゲゲゲの鬼太郎(第2期) 第1話「妖怪復活」
★ご購入はこちらから!ギフトにもどうぞ★