筆者が今回レビューすることになったのは『和歌山特産 熊野牛と柿チャツネカレー』。見るからにおしゃれなカレーです。
レトルトカレーにはなかなかないシンプルで、デザイン性の高いパッケージ。
「和歌山特産 熊野牛……」
ここまで読んだ時点では、肉好き筆者の心は踊っていました。ですが、続きを読んで絶望します。
「……と柿チャツネカレー」
はて? チャツネとは……?
「インド料理で用いるペースト状の薬味。マンゴーなどの果物やたまねぎ・トマトなどの野菜に酢・砂糖・種々の香辛料を加えてジャムのように煮詰めたものなどがある。- 出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典」
つまり、柿をジャムのように煮詰めたものが入ったカレーということのようです。
あかん。
桜の入ったごはん、さくらんぼのパスタ、薔薇のケーキ、ラベンダーのソフトクリーム。
筆者は昔から、この類の食べ物を受け入れることができませんでした。
食わず嫌いはよくないと、何度も挑戦してはみるものの、せっかくの食べ物の味をプラスαのオシャレ要素が邪魔をしているような気がして、やはり苦手だったのです。
なによりプラスαの要素のクセに、香りや後味の主張がかなり強い点が気に入りません……。
「牡蠣ならば喜んで食べるけど、柿はちょっとなぁ……。余計なものを入れてくれたなぁ」と、気が進まないまま6時間が経過。ついに空腹の限界を迎えた筆者はカレーに手を出しました。
レトルトカレーを温め、ご飯の上によそおうと袋を傾けると……大きな肉がゴロゴロ。なんと4個も出てきました。
レトルトカレーでこの肉量は前代未聞です。正直、感動しました。
さてまずは、肉をひとつ口に運びます。
非常においしい! 弾力もあり、おいしいステーキを食べたような満足感を得られました。
「熊野牛と認定された牛肉は、肉の繊維や霜降りがきめ細やかで柔らかく、その風味は松坂牛・米沢牛に並び称されるほど優れており、焼いたときの香りの良さも魅力といわれる」
パッケージの裏面にこのような熊野牛の説明がありましたが、異論ないほどに素晴らしい肉でした。
恐れていたカレールーも、至って普通の味で、少し甘味は強いものの、柿感は一切感じませんでした。
「意外とイケるかも!」
と思った次の瞬間、筆者は口の中に異変を感じました。
「おばさんのニオイがした……」
銀座あたりで優雅に買い物をしてる、お金持ちの香水ムンムンのおばさん……。
おっと失礼、“マダムのニオイ”が口から喉にかけてフワッと広がったのです。正直、苦手な感じ。
これは、”あいつ”の仕業に違いない。
強いカレーの味に隠されて気づかなかっただけで、たしかに柿チャツネは存在したのです。
普通のおいしいカレー。でも時々、柿チャツネの甘い香りが口に広がる。これこそがこのカレーの好き嫌いを左右すると思いました。
筆者は正直……
ちょっと苦手だっ!!!!!!
今日のひとこと
「お金持ちマダムとキスをしたら、こんな感じなんだろーなー」
【商品情報と評価】
和歌山特産 熊野牛と柿チャツネカレー
¥ 1,282 / 箱 内容量:1箱あたり200g
味 ★★★☆☆
辛さ ★★☆☆☆
オシャレ度 ★★★★★