「飲んだこともないのになぜか懐かしい味」という雑なブランディングに非常に好感が持てる、『関東・栃木レモン牛乳』をご存知でしょうか?
筆者は一度だけ、栃木在住の同窓生の結婚式で宇都宮に降り立ったときに、興味半分で購入してみました。乳に酸を足すと分離するはずなのになぜこの配合が成立するの……?と疑問に思ったものでしたが、なんのことはない、レモン果汁ではなく、レモンの味がつけてあるだけとのことですね。
しかし、この非常にケミカルでジャンクな甘酸っぱさを嫌う方も少ないでしょう。1パックを飲み干すのは中高生男子以外はキツいでしょうが、子どもから大人まで大抵の方は「あ、美味し☆」と飲める味ではないでしょうか。
■あくまで“レモン牛乳”カレー
今回筆者がレビューするのは、この栃木レモン牛乳のデザインを踏襲した可愛らしいパッケージの『関東・栃木レモン牛乳カレー』。
カレーにレモンが絞られているようなオーガニックナチュラルな味であるわけがなく、あくまでこれは“レモン牛乳”カレー。
開封すると期待通り(?)、カレー色でなく、レモンホワイト。見た目はシチューでしかありません。
温めると若干皿の淵に黄色い油分が吐き出されてくるので、なんとなくレモン果汁の気配を感じるのですが、否、レモンご本人の成分は不在。(パッケージより)
肉は細切れすぎて(5ミリ四方以下)存在感はあまり感じられず。噛んだ瞬間に「あ、いまのエリアにベーコン(?)入っていたんだな」と気付く程度です。
お味は、予想よりも若干強めの酸味があります。ミルク感はヨーグルトっぽく隠し味調に働いているのかなと思いきや、
“ケミカルレモン”の存在感が強すぎて、ミルク感が押され気味。
スパイスもそれなりに効いていますが、やはり主役は“ケミカルレモン”。
おとぎの国で例えると、深窓の「ミルク姫」と誠実かつどことなくいつも四角四面なシゴトっぷりで退屈さも醸すキャラ「スパイス将軍」、そしてスパイス将軍の地味な働きを天真爛漫かつ暴力的な存在感で台無しにする「暴君“キング・ケミカル・レモン”」という役回りでしょうか。(妄想です)
某・有名新聞系メディアのカレー食べ比べ企画の記事で、「まさにレモン牛乳」、「思わず笑顔になる味」と審査員が評していたという記事を見ましたが……いやいやいやいや、そうではない!そうではないはず!!!
「アハハハ、やられた! みんなの大好きなレモン牛乳、(カレーにしたらやっぱり)台無しだね☆」
そんな笑顔のほうが相応しいでしょう。レモン牛乳はそのままで味わいたいです。ネタづくりにはいいかも?
■総評
カレーの味 ★★☆☆☆
辛さ ★☆☆☆☆
本格度 ★★☆☆☆
“レモン牛乳をそんなモンに入れちゃったんだ”シリーズにはほかに、二枚目系ではアイスクリームやおまんじゅうといった安定感のあるものが多数なのですが、おかず系でやっちまっていることが容易に想像がつくアイテムとしては“ウインナー”。
通常のウインナーに気取ってレモン汁をかけることもままあることなので、カレーよりは……と思いつつ、“牛乳”がどうワークしているかは気になりますね。
そしてなんと!このウィンナーには「栃木の味 イチゴミルクウインナー」というのもあるんだとか。
もちろんみんなの大好きなイチゴ牛乳の味です。(2012年で販売終了)
試食した方によると「生で食すとスイーツっぽい味。焼いてケチャップやマスタードをつけるともはやスイーツ感なし。魚肉ソーセージのような味わい」だそう。
……みんなが大好きなケミカルスイーツテイストは、やはりスイーツ系統のアイテム変換でとどめたいもの。
ウソです! レモン牛乳Loverはぜひ一度、ご賞味をば☆
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