湯葉。
豆乳を加熱した時の表面にできる薄皮で、お吸い物の具にしたり、お刺身のようにお醤油につけてそのまま食べたりと、用途が広い食材です。ヘルシーで京都風なフードとしてすっかりお馴染みですね。
都として長らく「王朝文化」の中心地であった京都で、栄養価の高い食材として受け継がれてきた湯葉。平安時代の「有職料理(ゆうそくりょうり)」、鎌倉時代の「精進料理」、室町時代の「本膳料理(ほんぜんりょうり)」から「懐石料理」へと、日本の食文化の中で受け継がれた、まさに世界遺産『醍醐寺』に相応しい食材です。
この湯葉をカレーにどっさり(!)入れた『世界遺産 京都 醍醐寺 醍山ゆばカレー』。「卍」という字をインスパイアする雰囲気のパッケージがなんとも言えません。
■そもそも「醍醐寺」って…?
醍醐寺は聖宝理源大師が貞観16年(874年)に創建。開創後、醍醐・朱雀・村上三帝にわたる深い帰依により山上に薬師堂・五大堂、山下に釈迦堂、法華三味堂、五重塔が落成し、山上山下にわたる大迦藍(だいがらん)が完成しました。
その後応仁の乱など相次ぐ戦争で下醍醐は荒廃し、五重塔しか残らないありさまでしたが、その後秀吉並びに秀頼によって金堂や三宝院、また山上では開山堂や如意輪堂などが再建されました。平成6年にはユネスコの世界文化遺産にも登録されています。
■醍醐寺に詳しくなったところで、いざ実食
ビーフのかわりに短冊状の湯葉がどっさり。結構ムセるほど入っています……。湯葉の肉厚さが大きなニラのような存在感です。大豆からできた湯葉はタンパク質が多めなので、やはり加熱すると歯ごたえが出ますね。
京都の飲食店やカフェなどで提供される湯葉は、ここ最近“ほろろととろける系”が多い印象なので、筆者にとっては逆に新鮮でした。とろ湯葉や生湯葉といった、なめらかな口当たりの湯葉が観光客に好まれているんでしょうか?
京都観光で食べる湯葉はいまいち物足りない、もう少し歯ごたえがほしいなんて方にはむしろ喜ばれそうです。
ルーは小麦粉とタマネギベースで、基本は濃口ビーフカレー。にんにくと香辛料の辛味が口に広がり美味しいです。和風なお味かと思いきや、ちょっとボルシチっぽい……固めのテクスチャーのルーです。
■総評
カレーの味 ★★★☆☆
辛さ ★★☆☆☆
本格度 ★★☆☆☆
ニンジン、お芋など大きめのお野菜がゴロゴロ入っていて、とどめは大量の湯葉。京都の雅を感じるというよりかは、意識高い系女子に捧げるヘルシーカレーでした!
【画像】
※ Patryk Kosmider/Shutterstock
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