あなたが最後にカレーを食べたのは、いつでしょうか。
街を歩けばカレー専門店があるし、普通のレストランでも必ずと言って良いほどカレーのメニューがあります。また、スーパーに行けば多彩なルーやレトルトが並んでいて、家事に追われるお母さんから寂しい1人暮らしの学生まで、思い思いのカレーを手軽に作ることができます。
今や「おふくろの味」と言えば、肉じゃがではなくカレーライスを指すほどに、カレーは私達の食生活に深く根差しています。
そこで今日は、そんな日本のカレーの原点を探っていきます。
■日本カレーの原点「海軍カレー」はまずい?
日本カレーの始まりは諸説ありますが、その中でも特に有名なのが「海軍カレー」。
ざっくり説明すると、明治時代、シチューの代替品としてイギリス海軍が開発したカレーが彼らをお手本としていた日本海軍にも持ち込まれ、これをご飯にかけて食べたところ、「めっちゃ旨いじゃん!」ということになり、以降日本海軍の軍隊食になった、という話です。
現在海軍カレーは海軍施設のある横須賀の町おこしにも一役買い、「カレーの街よこすか」として定着しています。しかし、ネットで検索してみたところ、気になるキーワードが上がりました。
「よこすか海軍カレー レトルト まずい」
まずい……? 海軍カレーが、まずい……?
カレーの街などとのたまい、お土産屋に行けば20種類以上のレトルトカレーが並んでいるのに、あろうことか「まずい」の文字が出てくるとは由々しき事態。
しかし、いくら関連キーワードに出てきたからと言って、ネットの情報をそのまま鵜呑みにはできません。やはり、自分で確かめなくては!
ということで、件のレトルトカレーを手元に用意しました。
■噂の「よこすか海軍カレー」を実食!
こちらが、レトルト食品として最も不名誉なレッテルを張られてしまった、株式会社ヤチヨの「よこすか海軍カレー」。レトロな色合いとロゴが目を引きます。
裏面にはこう書かれています。
明治時代のカレーライスのレシピを現代風にしたもののようです。海上自衛隊では牛乳とサラダを付けているらしいです。
せっかく海軍カレーを食べるので、ついでにサイドメニューも再現してみました。
どうでしょうか。見た目は普通のカレーです。
ここで騙されてはいけません。ネットがいかにいい加減な情報ばかりだとはいえ、ネガティブな情報はあながち間違っていない場合も多くあります。
見た目は普通でも、匂いや具材の大きさなどなど、その他の部分が普通じゃないことも往々にしてあるはずです。
匂いや具材も、とても普通……。
勇気を出して一口食べてみます。
「普通だ……。」
小麦粉っぽいルーに、じんわりくるマイルドな辛さ、適度に温かいジャガイモやにんじん。特別美味しいわけではないけれど、少なくとも不味いとはちっとも思わない。
まさしく、小学校の給食を思い出させるような、平凡さがむしろ懐かしくなる、「普通のカレー」です。
思えば、このカレーの説明には、「美味しさ」を強調した表現は一切出てきません。古風な味を現代に再現した、懐かしい味であることを推しだしていました。
ひねりはないですが、一口食べて、「ああそうだ、カレーってこんな味だった」と思い出させてくれるのは、作り手の癖をなるべく排除した、レトルトだからこそのはずです。
このヤチヨの「よこすか海軍カレー」は、1箱3袋セットになっています。サラダと牛乳を付ければ、海軍も採用している栄養バランスも完璧な手軽な食事が完成するので、1人暮らしの方などは、ぜひ自分用に買ってみてはいかがでしょうか。
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