大正デモクラシー、それは政党政治、普通選挙法になるなど、民主主義的な運動や思想の総称で、大正はまさに激変の時代でした。
また、その時代に雑誌『白樺』で活躍していた文学者、美術家の人たちを「白樺派」と称していますが、これから紹介する『白樺派のカレー』は、その中心的人物の一人である柳宗氏の妻・兼子婦人が、陶芸家バーナード・リーチ氏の助言を受けて作ったとされるカレーを、再現したものです。
早速“脈動した時代”を感じるべく、滅多にレトルトカレーを食べない筆者が食してみることにしましょう。
■どこか懐かしい味『白樺派のカレー』は時代を感じることができる
一口食べて思ったこと、それはどこか“懐かしさ”を感じる安心する味だということ。
例えるならば、昔ながらの洋食店で提供されるカレーの味といったところでしょうか。じっくり丁寧に作り込んだ印象を受けます。
冒頭に登場したバーナード・リーチ氏の助言は、“隠し味に味噌を使う”というもの。『白樺派のカレー』にも味噌が使われていますが、主張しすぎることは無く、むしろまろやかさを演出しているように思います。
そして特筆すべきは、肉の柔らかさ。
大きめの肉ではあるが、歯に力を入れなくてもホロッと崩れる食感に、このカレーがレトルトであるということを忘れさせてくれます。「うまい……うますぎる……っ!(※某県特産饅頭CM風)」一気に皿を空にしたのは言うまでもありません。
このレベルの味を楽しめるのならば、わざわざ安いカレー屋に行く必要もないでしょう。滅多にレトルトカレーを食べない筆者ですが、これなら家に数個ストックしても良いと思うレベルです。
また、この『白樺派のカレー』は、川村学園女子大学とコラボした商品だそう。
そこで同大学のホームページを見てみましたが、不思議な現象が起こりました。ホームページに並んでいるのは、国際英語学科、史学科、心理学科、日本文学科、児童教育学科……と、全くカレーを連想させる学科がないのです。これは味の面ではなく、歴史的、文学的な観点でのコラボと捉えたほうが良さそう。
なにはともあれ、旨いことに変わりはありません。激動の時代に思いを馳せながら、この白樺派のカレーを味わってみてはいかがでしょうか。
【参考】
★購入はこちらから! ギフトなどにも★
文豪ゆかりの歴史カレー4種セット 【全国こだわりご当地カレー】