「昔ながらの東京・洋食カレー」にノスタルジーを感じることができる?

カレーの進化は目覚ましいですよね。大人になった今では、子どもの頃に家で食べていたカレーだけではない、様々な種類のカレーに出会うことがあります。

そんな中、今回手に取ったレトルトカレーは、『昔ながらの東京・洋食カレー(中辛)』。なんともノスタルジーな気持ちを思い起こさせてくれそうな、レトロなパッケージです。

昔食べていたあの懐かしいカレーを味わうことができるのでしょうか。

■『昔ながらの東京・洋食カレー(中辛)』とは?

三越伊勢丹フードサービスから提供されている『昔ながらの東京・洋食カレー(中辛)』は、昭和40年頃、現新宿アルタに存在した『新宿二幸』で当時大好評だった洋食屋さんのカレーを再現したものなんだとか。

『新宿二幸』とは、「山の幸、海の幸」にちなんで名付けられた総合食料品店。「うまいものは何でも二幸」と言われたほど、当時のおいしいものが集結した“食のデパート”だったそう。

昭和40年といえば、日本で初めて開催された東京オリンピックの翌年、そして戦後最大の景気拡大期間である“いざなぎ景気”が始まった年でもあり、まさに日本が世界の中でも勢いを増していった時代です。

そんな時代に人気を博したカレーは、おそらく国民食でもある現代のカレーの先駆けとなったはず……。

■50年以上も前のカレー、いったいどんな味なのか?

もちろん筆者は当時を生きてはいないですが、かろうじて昭和と平成をまたにかける世代ではあります。きっと食べたら懐かしくてあたたかい気持ちになるはず……!

そんな期待を胸に、さっそくレトルトカレーのパウチを湯煎にかけ、開封。ご飯の上にかけていきます。

ん……? なんかかなり油が浮いているような……。

油が気になるお年頃。ちょっと気になりつつも、きっとちゃんとルーを混ぜなかったのが良くなかったのだと言い聞かせ、カレーを口に運びます。

まず味ですが、一般家庭で食べるようなカレーとほとんど大差はありません。とてもシンプルな味付けです。しかし、後からバターのしっかりしたコクが漂います。

辛さは、中辛の割りには、心なしか辛めな印象。でも上述したようにバターの香りがマイルドさを引き立たせてくれているので、特に問題なし。

ただ、気になったのは独特の食感。粘り気があり、非常にねっとりとしています。小麦粉にたっぷりのバターやラードを練り込んで混ぜ合わせた感じ。

ご飯とカレーを7:3くらいの割合で食べてちょうどいいくらいの重さ……。今回は、ご飯が足りなくなってしまいました。

具材は、硬めの牛肉が数切れ入っています。牛肉と一緒に食べることで、また違った風味が感じられました。

食後は、なんというか、半世紀以上の歴史の重みが胃にどっしりのしかかってくるような……そんな感じです。水が進む進む。こんなに水がおいしいなんて。

■総評としては……

カレーの味   ★★☆☆☆

辛さ      ★★★☆☆

コスパ     ★★★☆☆

ノスタルジー感 ★☆☆☆☆

筆者には、この歴史の重みを受け止めるには、ちょっと人生経験が足りなかったようです。そして残念ながら特別ノスタルジーを感じることはありませんでした。

金額はAmazonや楽天価格で432円(税込)。当時の時代に思いを馳せることができるので、満足のいく金額かもしれません。

ともあれ、『昔ながらの東京・洋食カレー』は、おいしい・おいしくないとか、ノスタルジーを感じる・感じないとか、そんな二元論的に語るものではないと思うのです。

当時のカレーを通じて、現代のカレーの進化の目覚ましさを知る。昔のカレーを食べることで、現代のカレーのすばらしさをか噛みしめる。

そうです。まさに“温故知新”を体現してくれるのが、この『昔ながらの東京・洋食カレー(中辛)』なのではないでしょうか?

ということで、筆者よりも30歳くらい年上の先輩方には、ぜひともおすすめしたい1品です。当時の様々な懐かしい思い出がよみがえってくることでしょう。

そうではない方にとっても、50年前のカレーを食べることでいろいろな発見ができるかもしれません。たぶん。

気になった方はぜひお試しください。

 

【参考】

※ [コラム] 昭和初期新宿うまいもの食べある記(2) – 新宿大通商店街振興組合ホームページ

 

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